江差
江差診療所

道南勤医協江差診療所での後期研修

道南勤医協江差診療所は、道南地域の南西に位置する、南檜山地方の中核、江差町にあります。
江差町は、人口9000人あまりで漁業と観光で栄えてきた、檜山支庁の所在地です。(http://www.hokkaido-esashi.jp/)
江差診療所(大城忠所長)は江差町の海岸沿いにあり、内科・小児科などを標榜する無床診療所です。1986年に設立されて、外来数は08年度で120人あまりです。
江差診療所の後期研修は、地域と密着した研修に特長があります。まずは江差町、南檜山地方がどういうところか理解していただくことで、江差診療所の研修の魅力をお伝えしたいと思います。

南檜山地方の医療供給体制

檜山館内における国立医療機関

南檜山管内は人口に対する医師数が足りないことや、医療機能が不十分ということもあって、外来や入院の半数が函館に流出しています。
交通手段をもつ人がまず、函館に行き、手段をもたない高齢者などが地域の医療機関に残ります。

地域医療を守ろう 道立病院を守ろう

08年5月に、「南檜山の地域医療を守ろう、道立江差病院を守ろう」住民集会が開かれて、人口9千人あまりの小さな町で550人の町民があつまりました。
こういった集会や南檜山自治体病院医療連携部会にも参加しながら、この地域の医療連携モデルを考えました。

南檜山医療連携モデル

中核はやはり道立江差病院です。二次医療、専門医療をにないながら、病状が安定したところで、慢性疾患治療を周辺の医療機関に振り分けていきます。
すべての患者さんとはいいませんが、「地元の患者さんは地元の医療機関」という方向があってもいいでしょう。
各地区の医療機関は地区の福祉施設やケアマネージャー、保健師らと協力して、医療を提供したり、医療機関どうしで連携したりします。

地域の高齢化と人口減少

グラフ
江差

南檜山地域でも急速な地域の高齢化と人口の減少がすすんでいます。

江差

診療所の職員もわたしも、地域のみなさんといっしょに、まつりに参加して、地域おこし町おこしにとりくんできました。
それでも、人口減、とくに生産年齢層が減っている南檜山で高齢者が生活をつづけるのは容易ではありません。

かもめ荘

そこで診療所はまず、町内のケアハウス(介護つきの高齢者共同住宅)の嘱託医になり訪問診療をはじめました。
ここでは胃ろう、腸ろう、繰り返す肺炎など、手厚い医療が必要なかたも、ほぼ一人の看護師さんと多数の介護職員でみています。
医師が定期的な訪問診療を行うことによって、「安心して介護がつづけられる」といっていただき、医師冥利につきます。

訪問診療

もちろん、自宅への訪問診療や臨時往診も行っています。診療所のなかに、訪問看護ステーション、ヘルパーステーションも併設しています。これからは在宅でのみとりにも対応していきたいと思っています。

地域崩壊、医療崩壊の中でも地域医療を展開できる医師研修をめざします

北海道は都市部を離れると、どこでもこういった、地域崩壊、医療崩壊が急速にすすんでいます。
そんな中でも一歩ずつ地域医療を展開するには、医療福祉の連携や行政の援助、住民パワーなど様々な条件が必要です。
とくに、そこではたらく医師がどんな力、センスを持っているかが、地域医療の出来不出来を決定づけることになります。
きびしい条件をかかえる北海道の郡部で地域医療を展開する医師には次のような力が必要だと考えます。

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家庭医としての幅広い一定水準の医学的知識、それを保つ日々の学習力(緊急の判断、慢性疾患の管理力、在宅医療の力、介護への解決能力)
4蕕慮える医療連携を可能にする交流力、少量の図々しさ
ね蠅譴訝膣屬鮑遒詢蓮粉擬圓気鵝地域の人、他の医療介護施設、役場の人、身内の職員)〜お願いする力?
ゴ擬圓気鵑里弔蕕気鯊緤曚垢詆集塾
数値化し分析する力
乱暴な国の政策でも持ちこたえる経営センス
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江差診療所ではこういった力を身につけたいと考える後期研修医を副所長として受け入れています。
海と夕日がみえる窓辺に机を用意してお待ちしています。

江差診療所