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禁煙の勧め ~外来で相談を~

医師 : 岡和田 敦

 患者様からの質問で「お酒とタバコ、やめるならどちらが良いでしょうか」と聞かれることがよくありますが、私は即座に「タバコです」と答えています。

 確かにアルコールによって引きおこされる病気は多々ありますが、普通の生活をされている方で肝臓の機能に問題がなければ「休肝日を作ってください。最低週2日はアルコールを休む日を、できれば1日おきくらいに飲みましょう。多飲をせずアルコールとは細く長くつきあうくらいのつもりで」と話しています。しかしタバコに関しては禁煙が最良の策です。「休煙日を作ってください。できればタバコは1日おきに。細く長くつきあうつもりで・・・」などど指導する医師はいないと思います。それほどタバコの害の方がずっと多いのです。

■タバコの害
まず、タバコの害を列挙してみましょう。

  1. 肺癌だけでなく、あらゆる癌になる率が2倍から数十倍になる。
  2. 肺の組織が破壊されて慢性気管支炎、肺気腫などの慢性疾患にかかりやすくなる。
  3. 10代では肺の発達に影響がでる。
  4. 心筋梗塞、脳卒中、狭心症になりやすい。
  5. 女性の場合、胎児への影響がある。
  6. バージャー病(手足の血管がつまる病気)になりやすい。
  7. 身体の免疫力を低下させ、老化を促進する。
  8. 副流煙の作用(受動喫煙)

この中で1~7までは喫煙者本人の体の問題ですが、近年大きな問題となっているのは"8"です。
たばこ1本あたりの有害成合量は副流煙の方が多く、強いアルカリ性で粘膜刺激作用も強い事が明らかにされています。タバコの先から出る「紫煙」は愛煙家の間ではお馴染みの煙ですが、タバコを吸わない周囲の人々にとっては、自分の意に反して健康を害される非常に迷惑な煙なのです。

■タバコは何故やめられないのでしょうか
 「タバコって百害あって一利なし」と言う事は誰でも知っています。でもなかなかやめられない。何故でしょうか?「食後の一服がたまらない」「タバコを吸うと頭がスッキリする」「ストレス解消」色々ありますが、それだけの事ならば禁煙できずに苦しむ人がこんなに多いのは何故でしょうか。根本的な原因としては次の2つの事があげられます。1つは心理的依存、そしてもう1つは体内に蓄積したニコチンの依存です。

■離脱症状
 「禁煙を思いたった時には既に禁煙の半分は達成されている」とよく言われます。タバコの「心理的依存」からの離脱はまず「やめよう」と思いたつ事が重要です。次に「ニコチンの依存」からの離脱です。しかしこれはそう簡単な事ではないようです。体内からニコチンが減少すると禁断症状が起き体がタバコを要求します。「とにかくタバコが吸いたい」「イライラする」「落ちつかない」「体がだるい」等これらが離脱症状と呼ばれるもので一般的には禁煙開始後2~3週間続きます。逆に離脱症状が起こるのはこの時期をうまく乗り越える事が出来れば禁煙成功となるのです。現在外来では禁煙補助剤(ガム、パッチ)を使いながら上手に禁煙されている患者様が多数おります。
 「思いたったら吉日」です。「禁煙しよう」と思いたった方は是非一度外来で相談してみてください。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2006年2月 3日

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