健康あらかると 肺ガンCT検診を目指して

放射線技師:川村寿弘

当院では、新しいCT装置の導入を計画しています。そこで新しい装置にどんな有用性があるか紹介したいと思います。「肺ガン」、「検診」、「CT」の3つのキーワードに注目して説明します。

肺ガンとはどんな病気?

 肺ガンは「ガン」死亡の第1位で、年間6万人を超える人がこの病気で亡くなっています。2025年には10万人が亡くなると推測されています。原因は80%がタバコですが、排気ガスやアスベストなども原因とされています。

CT検査で肺ガンは発見出来るの?

 画像を参照下さい。→がガンです。

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大きさが3cm以内では70%、2cm以内ならば80%以上の人が助かります。当院のCTでは1cm間隔で検査していますので発見可能です。ただし装置の性能上「30秒前後呼吸を止められる」ことが条件となります。息を止められない場合は発見が難しくなります。

検診で肺ガンは発見出来るの?

 従来の検診で行われる胸部X線撮影では、治療出来るガンの発見率は40%と非常に低いです。発見された時には相当進行しているケースが多いです。そもそも国が実施している肺ガン検診は「結核検診」で行われていた方法を転用したものです。
  肺ガンは咳や血痰などの症状がでる頃には相当進行していて、ほとんど手遅れで助かりません。そのため死亡率が高くなります。また、非常に転移しやすいガンなので、助かったとしても他の臓器に転移している場合が多いです。まさに早期発見が決定的なガンです。定期的な肺ガン検診もCT検査が有用だと言えます。実際にCT検査による検診は世界的にも広がっています。現在は10万人以上の検査結果がまとめられ、これによるとCTによる検診で発見された肺ガンは80%以上の人が治るそうです。
  まだ導入予定の段階ですが、新しいCT装置は、従来装置よりも呼吸を止める時間が半分以下で済みます。検査時間が短くなります。また、画質の向上・被ばくの軽減も望めます。このメリットを活かして当院でも「肺ガンCT検診」を実施していきたいと思っています。

参考文献:「がんの統計07」がん研究振興財団、厚生省「がん検診の有用性評価に関する研究班報告書」

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2009年6月1日

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