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健康あらかると ウォーキングを楽しむために ~変形性膝関節症と予防するための運動療法~
理学療法士 大渕 裕
10月号は、ウォーキングを楽しむために膝関節の構造と変形性膝関節症の病態について見てきました。今回は引き続き変形性膝関節症と運動療法についてお話します。これを読んで皆さんも楽しくウォーキングを行い、素敵な体を手に入れましょう。
1.変形性膝関節症の頻度
変形性膝関節症は年齢とともに増加します。一般の人を対象にした調査では、60歳以上で女性の約40%、男性の約20%がレントゲン写真をとると、変形性膝関節症と診断されます。さらに、この割合は80歳代では女性で60%以上、男性でも50%近くに達します。どの年代でも女性の割合が男性に比べて1.5~2倍多くなっています。
2.O脚で肥満傾向の女性は要注意
研究では、女性、肥満、O脚については変形性膝関節症との関係があると言われています。特に日本人ではもともとO脚の傾向があり、膝の内側により負担がかかりやすくなるため、日本人の変形性膝関節症はその90%近くが膝の内側により強い変形が見られます。
大森豪、古賀良生ほか 変形性膝関節症に対する疫学調査より
3.変形性膝関節症を予防するための運動療法
運動には筋肉を鍛える運動とストレッチがあります。
・筋力訓練:主に大腿四頭筋といわれる太ももの前の筋肉を鍛えます。下の写真をご覧下さい。
①:脚上げ 20回(5秒間静止)
②:横上げ 20回(5秒間静止)
③:ボール体操 20回(5秒間静止)
※あくまでも無理の無い範囲で行ってください。
投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2009年12月1日