健康あらかると 「先生、はーっ、眠れない!」

医師 大城 忠

表題のように訴え、睡眠薬を希望の患者さんが結構多い。ある全国的な統計では60歳を超えると30%くらいの人が不眠を訴えるとのこと。

 冬になると特に困る患者さんもいる。「何時に寝るんですか?」「午後7時ころ」よく聞くと早い人がいる。午後6時という人もいる。「午前2時3時になると目が覚めて、もう、はーっ眠れない。」というのだ。「冬は灯油代がかさむ、一人暮らし、することもない、少ない年金では寝るしかない。」事情はわかるがこの場合の治療は難しい。
 不眠で困る場合、最も多いのが途中で目が覚める人、次が眠りに入れない人、朝早く目が覚めてしまう人と続く。いずれにしても、眠れないということは、長い夜がつらい、日中の倦怠感がある、糖尿病や高血圧が悪化することもわかっている。うつ病、うつ状態との関係も指摘されている。

さて、ではどうするか?ということですが、関連して「どういう人が眠れないのか?」調べた統計があります

①高齢の人、②体調が悪い人、③ストレスが大きい人、④ストレスに対処するのが下手な人、⑤運動習慣がない人、⑥無職・・・という順の要因との関係があったそうです。ということは①の高齢は仕方ないとして、②~⑤の項目あたりは生活習慣の改善が関係ありそうです。心身の健康作りが重要です。今持っている病気の治療をしっかりしましょう。高血圧、糖尿病の状態が関係し、骨・関節が痛いと眠れないものです。ストレスを抱えないことです。常に誰かに相談するなどストレスを回避することに上手になることが必要です。昼夜のメリハリをつけた生活が重要です。起きる時間、寝る時間をおおむね決めること、それぞれにあった適正な運動をすることです。役割を持つことなどが重要です。「何もすることがない」場合、健康的な睡眠確保は難しいものです。寝る前に体を温めるなどの工夫も効果があります。
 睡眠に対する心構えもポイントのひとつです。睡眠の長さ、質は一生のうち変化します。また個々人でも異なります。その人なりの睡眠時間でよいということです。ぱっと寝て、ぱっと起きれる元気な人は意外と少なく、人間は寝起きに1~2時間はボーっとしてやる気が出ないのも普通なんだと、過度の期待を持たないことも結構大切です。
 そして時には薬の力も借りましょう。不眠で日常生活上困難がある場合、遠慮せず相談しましょう。睡眠薬に対して過度な不安を持つ場合もあるようです。効かなくなる、だんだん増えてくるなどの不安に対して、医師との相談どおりに内服するようにすれば大丈夫です。自己判断だけで調節しないこと、中断しないことなど必要です。認知症になる不安を持つ人もいます。決して認知症にはなりません。過度の量を内服し、一時的な物忘れ、筋肉の脱力・転倒が起きたりするのです。適正な使用で防げます。

 以上「眠り」の悩みの話です。くれぐれも医師と相談しながら適度な眠りを目指しましょう。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2010年2月1日

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