健康あらかると 「ポリープをとるのは痛くはありません」

医師 奥山 敬

 大腸ポリープの話をします。
大腸の内側に盛り上がったできものがポリープです。大腸のポリープのほとんどは腺種といって、良性の腫瘍です。良性ということはさしあたって悪性、癌ではないということです。ほかに良性の腫瘍としてはたとえば筋腫や脂肪種などがあります。

 でも腫瘍であるということは大きくなる可能性があるということです。そして大きくなればなるほど、一部が悪性化、癌化してくる率が高くなります。また、出血したりもしやすくなります。
 ですから、5㎜以上のポリープはとれる大きさ、取れる形のときに内視鏡で切除したほうがよいというのが今の一般的な考え方です。

 ポリープが良性か、悪性かを調べようとすれば、ポリープの一部をとって顕微鏡で調べるなどの方法があります。
 また、取りきれると確信できたポリープであれば、まずポリープを完全に切除して、とったポリープを端から端までよく調べてもらうという考え方もあります。一部に癌があっても完全に取りきれていれば一件落着というわけです。

 ポリープを切除するということはポリープを養っていた血管もちょん切るということになります。ですから出血にはとても気を使います。もし血液をサラサラにする薬を飲んでいれば、飲むのを中止してもらったりして準備します。

 実際にポリープを切除するときは、まず内視鏡をポリープのところまで持っていきます。次に内視鏡の先端からスネアーといって、輪になった針金のようなものを出します。それをポリープの首根っこにかけて絞めつけます。
 それから高周波電流を流して、熱を加えて血が出ないように固めて切除します。熱を加えすぎれば穿孔と言って穴が開く可能性があります。逆に不十分であれば出血する可能性があります。その加減が技術ということになりますが、その時にたとえば熱さや痛みを感じることはありません。

 それでも出血をすればもちろん内視鏡的に止血をします。また、その時は何ともなくても、あとでかさぶたがはがれたようになって時間がたってから出血することがあります。
 ですから稜北病院では、ポリープをとる前日から二泊3日で入院していただいてポリープの切除を行っています。

 大腸カメラをして、ポリープがあったら小さなものならすぐとる病院もあるのにといわれることもありますが、稜北病院には万一のときに対応ができる外科がないので大事をとらせてもらっています。
 ポリープを取った後の傷の大きさは、ポリープ自体の大きさよりも、ポリープの付け根の大きさによります。
 ですからポリープの形によって、合併症の起きる危険が大きいと判断すれば、最初から、万一のときにすぐ外科で対応できるような病院に紹介させていただいています。

 一度ポリープができた人は、同じ畑ですから、またポリープが成長してくる可能性がある、ポリープができたことのない人よりも、またポリープができてくる可能性が高いと考えられています。  いうまでもなく、大腸ポリープも大腸癌も大腸の検査をしなければ見つかりません。
大腸癌は増えている癌です。日本では、もう少し経てば、男女とも一番多い癌が大腸癌であるということになると考えられています。少なくとも、胃カメラと同じ程度に、気楽に大腸の検査を受けていただきたいと思っています。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2010年5月1日

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