TPP(環太平洋連携協定)への参加に反対します


農漁業だけでなく、医療・介護分野にも重大な影響

昨年10月に政府が参加を表明したTPPは、例外なしに関税を撤廃する貿易協定です。農産物も含めてすべての品目の関税をゼロに。農水省の試算によると食料自給率は40%から13%に急落し、コメ生産の90%は破壊され、農林水産物の生産は4兆5千億円も減少するとされています。

道南地区農業協同組合長会や漁業協同組合長会など5団体の主催による「TPPから食と地域を守る道南総決起大会」には、2月14日、北斗市で、1、200名を超す参加がありました。決起大会事務局の松崎光一さん(新函館農業協同組合営農課長)にお聞きしました。



次の世代に安全な農作物を

新函館農業協同組合営農課長 松崎光一

TPP参加により農業は壊滅状態になります。農家が作物をつくることは、洪水による土壌の浸食防止や水質保全、大気の浄化などにも寄与しています。農業をやめる人が増えれば自然破壊がどんどんすすみます。外国では農薬使用の基準、BSEの基準などは日本より緩くなっています。輸入品より自分たちの国でつくったものが、安心して食べられます。輸入品だけに頼るのは危険性があります。私たちには、次の世代に安全な農産物を引き継いでいく責任があります。

農協・漁協・森林組合では署名に取り組み、4月末までに全国で1、000万筆を目標にしています。署名用紙は農協事務所、Aコープ、ホクレンのガソリンスタンドで取扱っています。知内のかきにら祭りでは400筆を超える署名が集まるなど、農協の各イベントなどでも署名の協力を訴えています。署名にご協力ください。



全日本民医連が声明

政府の閣議決定では、「経済連携交渉と国内対策の一体的実施」の中で「主要国・地域との間での高いレベルの経済連携強化に向けて、『国を開く』という観点から、農業分野、人の移動分野及び規制制度改革分野において、適切な国内改革を先行的に推進する」としています。

TPPの参加は、単に農業分野の問題だけではなく、菅内閣の「成長戦略」政策ともあいまって、医療・介護など社会保障の分野でも重大な影響をもたらします。

閣議決定では、農業分野とともに「人の移動」として「看護師・介護福祉士等の海外からの人の移動」や「規制制度改革」として「国を開き、海外の優れた経営資源を取り込むこと(中略)非関税障壁を撤廃する」としています。

全日本民医連は、日本政府によるTPPの参加は、「日本の混合診療の全面解禁による公的医療保険の給付範囲の縮小や安全性の低下」「株式会社の医療機関経営の参入」「医師・看護師、患者の国際的移動による医師不足・医師偏在の加速をもたらす」など日本の医療・介護に一層の市場化・営利化をもたらし、国民皆保険制度の崩壊を招くものとして、反対しています。

※全日本民医連は、道南勤医協も加盟する連合会です。



全国民的問題として農民連今金農民組合

代表 村本 照光

菅総理は「平成の開国」と言っているが、日本の農畜産のほとんどが自由化されています。唯一自給できている米でさえ、ミニマムアクセス米が毎年77万トンも輸入させられ、米余り現象に拍車をかけています。

日本の農業は過保護だと批判されますが、日本農業の国内総生産(GDP)に占める割合は1.5%と、アメリカ1.1%、イギリス・フランス0・8%に比べても高いです。それに比べて農業産出額に対する農業予算の割合は、アメリカの半分以下。

全国民的問題として議論を深め、TPP参加阻止の輪を広げなければと思います。



漁師だけの問題ではない

尾札部友の会 大川 岩男

TPPに参加した場合の影響額は、北海道水産林務部の試算によると、ホタテ貝、コンブ、スケトウダラ、イカ、サンマ、タラの六品目を対象にした場合約530億円と公表されています。南茅部のコンブも大きな打撃を受けます。安いイカやコンブが輸入されると函館の漁業が壊滅的な打撃を受け、漁火も姿を消し、函館の夜景の魅力も薄れるなどの影響も出ます。漁師ばかりの問題ではありません。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2011年4月1日

▲このページの先頭へ

© 医療法人 道南勤労者医療協会