肩が上がらない、肩が痛い! 本当に五十肩ですか?(その2)

作業療法士 鈴木 孝枝

「転んでからなんだか肩が上がりにくい」、「肩が痛くなったり良くなったりを繰り返している」という方いませんか?もしかしたら腱板損傷(けんばんそんしょう)かもしれませんよ。

先月号では、腱板損傷の原因、症状、簡単な検査法について掲載しました。今回は治療について掲載します。



保存療法(手術をしない方法)

受傷直後で痛みが強い場合は固定し、しばらく安静にします。痛みが強い場合は医師から薬の処方などをしてもらいます。ヒアルロン酸の肩関節内注射も有効です(ヒアルロン酸は痛みを抑え、滑り・動きを良くする作用があります)。痛みがある程度落ち着いてからは循環をよくするために温熱療法をして、徐々にリハビリで動かす訓練を始めていきます。

保存療法では損傷している腱板そのものの治癒はないのですが、適切なリハビリを行うことで残存している腱板の機能が上がり、肩の動きの改善が期待できます。損傷された腱板の筋力強化や肩関節の柔軟性の再獲得といった局所的なものから、肩甲帯の機能回復・姿勢の改善など、全身的な訓練が有効となります。また、夜間痛がある場合は寝る際に肩と肘の下に枕や丸めたタオルを入れるなど腕のポジションに注意し、痛い方の肩を下にして寝ないようにすると痛みが楽になることも多いです。


手術療法

保存療法で関節痛や運動障害が治らないとき、大きな断裂の場合には手術を行います。

手術後は、手術した腱の再断裂を防ぐためにしばらく肩の動きを制限する装具をつけます。術後の期間に合わせてリハビリを行っていきます。

損傷の度合いや経過により対処の方法は違ってきます。50肩であった場合も早めに対応することで治りやすくなります。「少し様子をみたら治るのではないか?」「痛みを我慢して無理して動かしてみたらよくなるのではないか?」などの自己判断は症状を悪化させ、治りにくくなる原因となります。まず、肩の痛みで悩んでいたら整形外科を受診し、医師に相談してください。

リハビリの処方が出ましたら、私たちリハビリスタッフが症状に合わせた運動をお教えします。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2011年4月1日

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