健康あらかると「家庭での介護食の作り方」

調理師 水野 成志
家庭で介護食を作る前に食べる人の障害の程度を把握する 介護食を作るためには、まず食べる人の状態を把握することが大切です。 噛み砕けるか、水分(液体)は飲めるのか、飲み込みはきちんとできているのか、などを確認することが必要です。見た目にはきちんと食べているように見えますが、食べ物が食道ではなく気道や肺に入ってしまい(誤嚥)肺炎を起こす場合もありますので医療機関に確認して食べる人の状態を把握しましょう。また入院後自宅に戻る場合は入院中の食事を見て参考にするといいでしょう。
介護食で注意すること 食べる人の状態を把握しましたら、次に食材の特徴を良く知ることが大切です。繊維(筋)が多いものや、やわらかくなりづらいもの、パサパサとしたもの、弾力のあるものなど口の中に残りやすいものや飲み込みづらいものなど食材の特徴(特に食べづらいところ)を理解すると調理工夫しやすくなります。
介護食を調理するポイント 1.「調理法」でやわらかくする 揚げる・炒める・蒸す・茹でるなどを行ってから2度調理するといいでしょう。たとえば、焼いたものや揚げたものをもう一度煮る、いちど素材を茹でたものを炒めるなどするとやわらかくなります。また煮物などの場合は圧力鍋を使うとやわらかくなります。 2.食べやすく切る 基本的には小さく一口で食べられる大きさに切ります。また、ペースト状やミキサーで細かくする場合は、少し大きめのほうが使いやすいと思います。 また、刻み食は咀嚼(噛む)することだけができない場合はいいのですが口内に食べかすが残りやすく、食塊(食べ物を塊にした状態)を作りにくく、見た目がわかりづらい(食べているものがなにかわからない)など問題点も多くあります。
食事を楽しく食べる 1.五感を使って食べる 見た目や香り、味付け、適度な温度、歯ざわりについて配慮することも、大切な要素です。 2.季節感のある食卓を 外出する機会も減り、季節の移り変わりを実感できにくくなります。そこで季節感を演出するため旬の素材を積極的に使いましょう。 3.会話を楽しむ できるだけ家族みんなで食卓を囲み、みんなと見た目が同じような料理で、食べやすくアレンジしたものを食べるようにすることが大切です。 上記での「調理法」を使い同じ料理を少しアレンジし、例えば揚げ物を煮汁で煮る、煮物は圧力鍋で煮るとやわらかくなるので同じものを食べる、ミキサーやペーストにしたものでも同じものを使うと食べるときに説明しながら食べることが出来ます。 やわらかさの目安は舌で押しつぶせる固さが目安になります。
難しく考えず無理なく作る 介護をしながらの毎日の食事の支度となると、とても負担となりストレスが溜まり、介護している側が疲れてしまいます。毎回の介護食を完璧に作るのではなくたまにはレトルトパックも使い、時には息抜きをすることも大切です。専門の介護用レトルトパックでもいいですが市販のベビーフードを使うと比較的に簡単に手に入り、また種類も豊富でいろいろ選べます。 調理法や切り方また調理器具などを上手に使い、無理することなく調理していくことが、長く介護していくには大切なことです。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2011年7月1日

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