健康あらかると「回復期リハビリテーション病棟について」

函館稜北病院リハビリ科 医長 鎌倉嘉一郎
回復期リハビリテーション病棟とは2000年度診療報酬改定から導入された制度で、本年7月現在全国で6万630病床あります。 脳卒中や大腿骨頸部骨折など特定の病気の発症後や手術後定められた期間内の患者に対して、ADL(日常生活活動)能力の向上による寝たきりの防止と家庭復帰を目的としたリハビリを集中的に行うための病棟です。  リハビリ室では、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)により、個々の症状に応じた集中的な訓練が実施されます。大切なのはリハビリ室の訓練だけではありません。日常生活活動をご自分で行うことができるよう病棟生活の支援や指導がとても重要です。そのため、さまざまな医療専門職がチームを組んで、食事・排泄・着替え・歩行・言語コミュニケーション・入浴など支援を行います。リハビリ医療では、医師・看護師・介護福祉士・各種療法士・栄養士・薬剤師・ソーシャルワーカーなどによるチームアプローチが力を発揮します。  全国回復期リハビリテーション病棟協議会によると、より良い回復期リハ病棟を選ぶポイントは、1点目はリハビリテーション専門医がいること。2点目は看護・介護スタッフの人数が豊富であること。3点目はリハビリ技師によるリハビリ時間が長いこと。そして、チーム力を感じる雰囲気やスタッフの雰囲気が明るいということも選択項目のひとつだそうです。確かに専門職を多く配置できればリハビリの効果が早期にあげられます。そして多くの専門職がいかに連携していくのかがチームの課題となります。2010年度より年365日毎日リハビリ訓練を実施している病棟や休日を含め1日あたり2時間(6単位)以上リハビリを提供している病棟に診療報酬加算がつけられるようになりました。重症者の受け入れや重症者の改善割合、自宅退院の割合など、病棟全体の成績に応じた診療報酬の区分もあります。治療成績に応じて診療報酬が変動する制度はP4P(Pay for Performance)と言われ世界的にもこれだけの規模で実施されている例は多くありません。稜北病院は専門医2人が担当し上記の加算等は1日6単位のリハビリの提供以外すべて算定しています。  道南には6つの回復期リハビリテーション病棟があります(亀田病院、高橋病院、西堀病院、函館協会病院、函館新都市病院、函館稜北病院)。昨年10月29日函館公民館にて「道南回復期リハビリテーション病棟協議会」第1回大会が開催されました。講師に全国回復期リハ病棟連絡協議会理事、札幌西円山病院橋本茂樹医師を招き、回復期リハビリテーション病棟の現況と今後について学習しました。第2回はグループワークを行い職種毎の課題を話し合いました。第3回は時計台記念病院の看護師長を招き、回復期リハ病棟における看護師の働きについて聴講しました。道南の地に最高のリハビリ医療が提供できるよう、回復期リハビリテーション病棟に働く私たち自身が切磋琢磨し能力を高めることが必要との思いで協議会を運営しています。障害をもった人やご家族が安心して地域で生活していけるよう努めていきたいと思います。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2011年9月1日

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