「見えない恐怖 放射線内部被曝」講演会開催

 2月26日に亀田福祉センターで行われた「見えない恐怖 放射線内部被曝」講演会(講師…松井英介氏―岐阜環境医学研究所所長・元岐阜大学医学部助教授)の内容を紹介します。

 松井氏は、チェルノブイリの子どもたちや、湾岸戦争で劣化ウランに被曝した米軍帰還兵、第五福竜丸乗務員の被曝の実態を紹介し、低線量の内部被曝が人体に与える危険性を訴えました。広島原爆の被害では、出産で島根に里帰りしていた妻が、夫の安否を確かめるために広島に戻り、数週間後、被爆して亡くなった人と同じ症状で亡くなった例の紹介もありました。

 松井氏は、原発事故による放射線被曝の主要なもとして、呼吸や飲食を通しての内部被曝の問題をあげています。体内に取り込まれた放射性物質のうち、周囲の細胞に向かって、長期間繰り返し照射されるα(アルファ)線とβ(ベータ)線が内部被曝の主役であることを明らかにし、体の中に入り込んだ放射性物質が引き起こす白血病やがんの仕組みを紹介しました。体内で遺伝子に傷をつける頻度は、γ(ガンマー)線より、α線・β線の方が危険性は高いが、政府や政府に助言する専門家は、被曝影響の評価を主として測定しやすいγ線に頼っていると指摘しました。

 また、「人間は放射性物質とともに生きていける」「除染すれば住める」という政府の宣伝を強く批判し、「被災地の瓦礫処理で大手ゼネコンは多額の税金を手にしている。危険な作業は地元の人びとが行っている」ことも指摘していました。

原発ゼロの取り組み拡げて

 原子力安全委員会が3月に承認した原発防災新指針案では、事故で住民の避難や屋内退避などが必要な原発から50キロ圏内に住んでいる総人口が、1,100万人にのぼることが明らかになりました。政府は、関西電力の大飯原発の再稼働については暫定基準まで作成し、一刻も早く原発の再稼動を図ろうとしています。1,100万人にのぼる住民の避難・防災対策がないままでの再稼動はあまりにも無謀です。

 泊原発をはじめ、全国の原発の再稼動をやめさせ、併せて、函館から20キロの対岸に建設中の大間原発の建設もやめさせましょう。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2012年5月1日

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