健康あらかると「パーキンソン病について」

函館稜北病院 リハビリ科長  堀口 信

 パーキンソン病は脳の一部で神経が変性して、運動障害、非運動障害(自律神経症状、精神症状、睡眠障害)をおこす病気です。
 40歳以上で発病することが多く、日本では人口10万人に対して、100ないし150人くらいにみられる病気です。

parkinson-image.gif 運動障害は、安静時の手のふるえ、体がかたくなる、動作が緩慢になる、前傾姿勢になりバランスが悪くなる(図)といった特徴があります。
 自律神経症状は、便秘、排尿障害、起立性低血圧の順に多くみられます。
 精神症状としては、心配性になったり、ときには認知症が出ることもあります。

 治療の基本は薬物治療です。たくさんの治療薬があり、年齢や症状の出方、合併症状に合わせて、専門医に処方していただくのがよいと思います。
 リハビリも大事な治療のひとつです。病気のすすみ具合に合わせてリハビリの内容もかわってきますが、基本となるリハビリは、柔軟体操のような、体をやわらかくする運動、筋力をおとさない運動、バランスを保つ運動、立ち上がりや歩行といった動作の訓練からなります。

 パーキンソン病になると転倒しやすくなります。原因はバランスが悪いといった運動障害以外に、起立性低血圧によるめまいや不眠、動かないことからくる筋力の低下など、いくつかあります。
 転倒しないためには、リハビリ以外に薬の調整、転倒しないような家屋内の整備(てすりをつける、床をころびにくくするなど)が必要になります。

 転倒以外に日常動作で気をつけていただきたいことは、立位や歩行時の姿勢です。胸をはる、腕を大きくふって歩く、踵から足をつけるなどあります。「1、2、1、2」と声に出しながら歩くのも効果があります。急に立ち上がったり、急にむきを変えると転倒しやすくなるので、急がずゆっくり立ったり、向きをかえましょう。
 病気に負けない心構えをもつこと、薬の治療やリハビリを根気よくつづけることで、病気の進行を遅らせることができます。

 医療福祉制度としては、厚労省の特定疾患認定による医療費の補助のほかに、身体障害者手帳の交付による医療費その他の補助、介護認定による介護サービスの利用などがあります。
 専門医の治療とあわせて、リハビリ技士からのリハビリ指導、病院の医療相談窓口などで諸制度の紹介をうけるのがよいでしょう。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2012年6月1日

▲このページの先頭へ

© 医療法人 道南勤労者医療協会