健康あらかると「ながら運動」

函館稜北病院リハビリ部 作業療法士 横山 美友紀

 「健康とは、病気でないということではなく、何時でも前向きな姿勢で物事に取り組めるような、精神及び肉体、及び社会適応状態をいう」世界保健機関(WHO)の定義です。脳卒中で倒れたとしても、リハビリの結果再び歩けるようになり、自分で身支度やトイレができるようになるまで回復し、積極的に散歩や買い物に出かけられるようになった場合には「健康」ということができます。
つまり、健康でいるためには、社会で活動できる運動能力を持っていることが大切です。日常生活の中で運動を取り入れ、元気に活動できる身体を維持できるように努力しましょう。

 快適さや便利さがあふれる現代の生活では運動不足になりがちです。特に、仕事や家庭、交友関係で忙しい中高年の方はこの運動不足の状態が顕著に現れています。運動不足を解消するために、若い頃と同じ激しい運動ではなく、高齢者の方にとっては、自分の身体の機能を維持することに重点を置いた適度な運動を行うことが大切です。そこで今回は日常生活の中でできる「ながら運動」の方法について紹介していきます。

『まず姿勢を正す』

 座る、立つ、歩く時の姿勢を正すということは、46時中ながら運動を意識することに通じます。

『階段を昇る』

 背筋を伸ばして、お腹を引き締め、上体をやや前傾させかかとを階段から外して、つま先で階段を押すように、膝をやや高く上げて昇ります。

『椅子に座る』

 腰を少し浮かせたまま4秒キープしてからゆっくり座ります。立つときも同様に行います。

『テレビをみながら』

  1. ① 仰向けに寝ながらまたは、椅子に座った状態で膝の間にクッションをはさみます。両側から力をこめて8秒間押し合います。
  2. ② 椅子に座った状態でお腹に力を入れながら両膝をできるだけ胸に引き寄せて上げます。4秒かけて上げて4秒かけて下ろします。

『掃除をしながら』

  1. ① 掃除機をかけながら背筋を伸ばし、足を大きく前に出したり戻したりします。腕は前に伸ばしてから大きく肘を後ろに引きながら行います。
  2. ② 窓ふきや雑巾がけの時、腕をできるだけ大きく、限界まで伸ばして肩をまわすイメージで行います。

『料理や洗い物をしながら』

 その場でつま先立ちを10回程度行います。

 1度に行う回数は10回を目安に出来る範囲で行いましょう。「ながら運動」なら、それが積み重なって1日100回程度は軽くできます。あえて運動の時間をつくらなくてもよく、面倒もなく、きつくもありません。お金もかからず運動不足が解消されます。まずはやりやすい運動を一つ決めて生活に取り込み、これに慣れたら運動の種類を徐々に増やしていきましょう。そしていつまでも若々しく、自立した楽しい生活が送れる身体を作っていきましょう。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2012年8月1日

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