健康あらかると 高血圧について(24時間血圧測定の意義を中心に)

はじめに

 3年前のこの欄で家庭血圧測定(HBPM)を取り上げました。
 その時も触れましたが高血圧は予備軍も含めると約5,000万人に上ると推定されています。しかし自覚症状が乏しいことも多く、実際に治療を受けているのはそのうちの20%に過ぎません。前回は適切な診断や治療方針決定のために、HBPMがいかに重要かということをお話ししました。今回はHBPMだけでは情報不足で、24時間血圧測定(ABPM)が必要なケースもあることをご紹介します。

24時間血圧測定(ABPM)とは

 通常の血圧計と同様のマンシェットと手のひらサイズの記録計を装着し、自由行動下に昼は15分毎、夜間は30分毎に自動的に血圧を測定するものです。夜間眠りが妨げられやすいなど少々負担はありますが、仕事中や睡眠中などHBPMでは測定できない血圧のチェックができます。
 実例を供覧します。患者さんは長年高血圧で治療しており、特に自覚症状もなく病院での血圧は安定していました。心臓への負担を表すBNP値も2008年4月は17.2と正常範囲でした。ところが2010年6月は307と異常高値となり(表1)、特に心臓病の発症も見られないことからABPMによる検討をお勧めしました。

BNP値 表1

 結果は日中も高めではありましたが、驚くことに夜間10時から朝6時まで160―180と非常に高いことがわかりました(表2・矢印の部分)。

abpm-hyo-02.gif

 そこで降圧剤を24時間確実かつ強力に作用する薬剤に切り替えた結果、4カ月後のBNPは50台にまで改善しました(表1)

24時間血圧測定(ABPM)の勧め

 病院での血圧や家庭内血圧が良好でも、胸部レントゲンや心電図で原因不詳の心肥大が認められたり血液検査でBNPが異常高値である方、またより詳しくご自分の血圧変動について知りたい方は是非ABPM(稜北クリニックでは月、木予約)を受けてみてください。

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2012年10月1日

▲このページの先頭へ

© 医療法人 道南勤労者医療協会