「道南・青森家庭医療フォーラムin函館」開催

 「道南・青森家庭医療フォーラムin函館」が、12月7日に、稜北クリニックを会場に開催されました。4回目を迎える今回のフォーラムは、1回目に続き道南勤医協が担当し、各地の研修医や研修に関わる医師など、63名が参加しました。

記念講演 「共に考えるインフォームド・コンセントについて」

 東京医療センター臨床研修科医長の尾藤誠司医師が講演されました。要旨を紹介します。

 コミュニケーションの基本は、人が2人いたら2人は違うものを見ていることを自覚することだと思います。自分は相手のことを知らない、相手も自分のことを知らない。共同で何かをしなければならない。だからこそお互いに知ろうとする努力が必要だと思います。お互いを知ろうとすることは、相手を受け入れる努力と受け入れられる努力が必要です。

 基本的に、コミュニケーションではお互いの一部分しか理解できないことを押さえる必要があります。自分たちの持っている医学の理屈を患者に押し付けていないか。必ずしも医学的な最善は患者にとって最善ではありません。医学的に無益な事は患者にとって無益ではありません。患者の選好は患者にとって最善の選択肢ではありません。患者にとってのベストをみんなで決めることは、医療の持っている素敵なことの一つではないでしょうか。

 患者との会話の中で、「あなたの言っていることは間違っていて」と言ってしまう場面がありますが、「私の言っていることとあなたの意見は違っていて」というアプローチの仕方によってだいぶ違ってくると思います。

 患者にとって最善の決断を行う上で、患者が理解すべきことは、患者自身の病状、医療を受けないとどうなるのか、医療の選択肢はなにか、それぞれについて、医療を受けることで、患者が得る利益は何か、想定される不利益は何か、専門家としての推奨は何か、想定される不利益を最小限にするために、医療者が準備していることについてです。

 医療におけるコミュニケーションを大切にして、患者のことを一部でも理解しようという努力の中で対話して、合意がなされることがインフォームド・コンセントです。いったん決めたことを覆すことは、できないことではありません。人生とともに思い直すことは常にあります。自分と相手の違いを認識する。違いを知った上で、患者にとってのベストについて対話をしていくことが大切です。説明する側と説明を受ける側から相談する関係になることが必要です。

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 参加者からは、「普段の診察でも困っていた部分もあったので、ヒントが色々得られた」「介護現場でも、利用者の方々と相談することのプロセスとして必要と思います」などの感想が寄せられていました。

専門医と総合診療医が活躍できるフィールドとして

 後半は、青森民医連家庭医療学後期研修プログラムによる研修報告、松前家庭医養成プログラムの紹介、道南勤医協の横倉医師からは、12月1日に行われた道南在宅ケア研究会で報告された内容と、函館稜北病院での訪問診療について紹介されました。

 道南・青森家庭医療フォーラムは、青森・松前のみならず、八戸や盛岡の総合診療医とも交流を深めています。専門医と総合診療医が手をたずさえて活躍できるフィールドとして、道南から発信を続ける予定です。

積極的に研修医の受け入れを

 現在、道南勤医協での後期研修中の医師はいませんが、初期研修の「地域医療研修」として、江差診療所や函館稜北病院で一か月研修する医師が道民医連より派遣されてきます。地域医療を学ぶ機会として、地域のことや友の会懇談会など友の会と接する場もあります。道南や友の会の魅力などアピールしましょう。

医学生さんをご紹介ください

 将来、北海道民医連とともに北海道の地域医療を担うことを希望される医学生さん、民医連の臨床研修指定病院で研修を始めようと考えている医学生さん、医学部に進学される学生さんはいらっしゃいませんか。みなさんのまわりにいらっしゃる医学生さんをご紹介ください。

連絡先: 函館稜北病院
電話:   0138‐54‐3113  
担当:   医局事務・斉藤

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2014年2月1日

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