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肩こりの予防と治療

医師 及能義広

 肩こりは原因不詳の「いわゆる肩こり」と原因が明らかな症候性肩こりの2つに大きく分けられます。症候性肩こりには整形外科領域のもの(首や肩に原因があるもの)、内科領域のもの(頭痛、高血圧、狭心症、心筋梗塞、胃・十二指腸・胆嚢疾患、膵炎、胸膜炎など)、眼科領域のもの(遠視、近視、眼精疲労など)、耳鼻科領域のもの(中耳炎、副鼻腔炎など)、歯科領域のもの(顎関節症、咬合不全など)、精神科領域のもの(うつ病、心身症など)などがあります。症候性肩こりが診察や画像診断などで否定されれば原因不明の肩こりということになりますが、その病態として頭や両腕を支えている筋肉の疲労、血行不全、自律神経の局所的緊張亢進などが考えられています。いわゆる肩こりの予防と治療について述べます。

日常生活の注意点 

肩こりは女性の事務職に多発し、コンピューター使用が1日3時間を越えると有意に多発するので、長時間同一姿勢を保持しないことが大事です。1時間以上の連続作業は行わないようにし、少なくとも1時間に1度は背伸びをしたり、立って歩くなど他の動作を行ないます。室内は明暗の対照を低く抑え、ディスプレイ画面の明るさをあまり高くしないことです。水泳、ジョギング、体操、速足歩きなどの全身を使う適度な運動が筋肉の血行を増やし、気分転換のうえで効果があります。入浴、首、肩の筋肉のストレッチ体操や壁押し、腕立て運動も有効です。図に自分で行うストレッチ体操の方法を紹介します。

薬について 
痛みを取り除く目的で鎮痛消炎剤(いわゆる痛み止め)を使用しますが、胃腸障害を起こしやすいとうい欠点があります。筋肉内の血流を増やし、硬くなっている筋肉をやわらげる目的で筋弛緩薬という薬を使うこともあります。胃腸障害はこないのですが、眠気を誘発することがあります。精神・心理的ストレスが強かったり、不眠がある場合は抗不安薬(いわゆる安定剤)を使用します。

注射について
 最も即効性があるのは、痛みがあって、硬くなっている筋肉の箇所に局所麻酔剤を注入する方法で、局注といいます。きわめて細い針を使用しますので思ったより注射時の痛みはありません。ただし、効果期間が短くて再発が多いのが欠点で麻酔薬にアレルギー等がある方には使用できません。
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2006年7月 第268号より


投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2006年07月14日 |

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