「国鉄の町」でアスベスト問題にとりくむ
長万部友の会
「アスベスト」をテーマとした友の会懇談会が、8月18日に長万部振興会館で行われました。佐々木医師によるパワーポイントを使って行われた学習会では、疾患についての説明や自覚症状の現れ方について説明がありました。
阿部事務員からは労災の手続きや指定病院の紹介など、伊藤看護師からは、アスベスト健診の受診のお誘いがありました。参加者の中には元国鉄機関区OBや、船舶OBの方も見受けられました。アスベスト問題を取り上げている長万部友の会のとりくみについて穴澤武久さん(長万部友の会会長)にお聞きしました。
長万部町では3月議会で「アスベスト労災認定問題」について取り上げています。町による実態調査と健康相談、労災病院の案内の窓口設置などが要求として出されましたが、「元国鉄機関区職員100名の実態把握のため、広報で徹底したい」などのとりくみにとどまっています。
長万部友の会では、4月の役員会で、アスベスト問題が話題になりました。「被害の把握に向け、友の会員で元機関区職員の名簿を作ろう」、「会員以外でも分かる範囲で、元国鉄職員やアスベストに関係する人の名簿を作ってみよう」、「元国鉄職員で、亡くなられた会員の家族による労災の申請をすすめよう」などの意見が出されました。5月の役員会では、ユーラップ医院で受けられる1次健診のとりくみについて検討され、まずは懇談会でアスベストについて学習していくことになり、懇談会の準備をすすめてきました。
元国鉄職員100名を展望しつつ、友の会員に働きかけました。懇談会の参加者からは、「肺ガンや中皮腫の自覚症状はどうなのか」、「検査は1度だけでいいのか」、「1次健診の内容やCT検査で、どんなことが分かるのか」など、次々と質問が出されていました。直接、自分たちに関わることからも関心が高く、熱心に聞き入る様子もありました。
蒸気機関車とアスベスト
戦後の長万部における「国鉄」の状況は、駅・電気区・車掌区・貨車区・信号操車区・電務区・保線区・機関区など国鉄関係のあらゆる職場があり、「国鉄の町」と言われていました。蒸気機関車の時代に使われていたアスベストは、主に機関区や貨車区で使用されていました。
長万部友の会では、8月24日の役員会で、「懇談会を機に、健診のとりくみをすすめよう」「自治体にも働きかけよう」「会員以外の元国鉄職員にも働きかけよう」など、今後のとりくみについて討議されています。
佐々木医師を講師に懇談会
解説 蒸気機関車には多くのアスベストが使われています。その1部を紹介します。
「缶前」といわれる機関士や機関助士の仕事場のバルブというバルブにはアスベスト(石綿)が使われています。水面計の蒸気漏れ防止の部品(アスベストで創られている)は、水面計が壊れたとき、運転中でもガラスの取替え時に詰め替えるのに、直接、手で触れていたようです。蒸気機関車からディーゼル機関車になったのが昭和49年ごろです。アスベストに関わった元国鉄職員は30年から40年以上経ってきています。
