いさりび 2007年2月 第275号より
日本は地震の多い国だ。特に北海道南西沖地震では200人、阪神淡路大震災は6000人以上もの尊い命が一瞬にして奪われた。ごく最近では地震ではないが佐呂間町で竜巻が発生し9人が死亡した
▼命を奪われるのは自然災害ばかりではない。過去の戦争や原爆では数えきれないほどの命が奪われた。今はどうか。昨年はいじめによる自殺が相継ぎ、若くして命を絶っていった。文科省の統計によると2005年度に起こったいじめは全国で2万件にも及んだという。学校が安心・安全の場ではなくなっているのか。これは日本の社会全体に命を軽んじる風潮があるように思える。幼児虐待、成績をめぐる親子の対立から起こる殺傷事件等々、あげればいとまがない
▼昨年9月発足した安倍内閣は「美しい国日本」をつくると言った。果たして出来るか。弱者切り捨て、格差社会、やらせタウンミーティングで国民の声を聞いたと言って教育基本法の改悪を数にまかせて強行採決した内閣である。期待するのはしょせん無理な事だろう
▼日本にはすばらしい憲法がある。戦争はやらないと明記した。25条に「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と謳っている。こうした憲法を投げ捨てようとする安倍内閣に美しい国日本を語る資格はない。「命を大切に」といっても空しく響くだけである。
