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「療養病床を考えるつどい」開催される

2月17日
 「療養病床を考えるつどい―療養病床削減で道南の地域医療はどうなるのか」(主催:療養病床を考えるつどい実行委員会)が、2月17日(土)にホテルテトラで行われ、200名の参加がありました。「療養病床の今後の行方」と題した中川翼先生(日本療養病床協会副会長、定山渓病院長)の講演、シンポジウムでは、

道南勤医協の堀口信理事長が司会を行い、後藤曄先生(函館厚生院老人保健施設ケンゆのかわ施設長)、高橋肇先生(高橋病院理事長)、村上英之先生(厚沢部町国民健康保険病院長)と、道南勤医協からは大城忠先生が報告しました。

医療難民、介護難民を生み出す危険性を指摘
 中川翼先生の講演は、療養病床の果たしてきた役割や、診療報酬での扱われ方、歴史的背景に触れながら、療養病床を削減し、介護施設や在宅サービスに転換する政策のねらいについて説明がありました。 
 北海道で療養病床を有する医療機関の調査で、昨年7月の診療報酬削減により、90%以上の医療機関が、平均14%収入が減り、経営上大きな影響を受けている現状の報告がありました。療養病床の廃止については、「行き場がなくなり、家族が共倒れになりそう」など、療養病床に入院している患者や家族に行ったアンケート結果を紹介し、医療難民、介護難民を生み出す危険性を指摘し、「国への働きかけと医療、福祉関係者と、各自治体が一緒になってこの問題を考えていくことが必要です」と訴えました。

シンポジウムでの発言
 後藤先生は、老人保健施設は、以前、中間施設といわれ、病院と在宅の中間に位置する施設としていたが、今は医療依存度の高い人が多く利用。病院と施設を行き来し、在宅復帰率は2~3割りになっている現状に触れ、在宅復帰に向けた施設でなくなっていることを指摘。
 村上先生からは、桧山支庁管内では、奥尻町を除くと厚沢部町しか療養病床がなく、経営的には大変だが、基幹産業である一次産業の家庭では、介護が難しい状況に触れ、療養病床を無くせない地域性について報告がありました。
 高橋先生は、地域連携パスを用い、急性期病院との連携を強め、回復期リハビリテーション病棟の展開について紹介されました。

行政、医療・福祉関係者と市民が一緒になって
 フロアからの発言では、「家族が困るのは、急性期に入院しても、すぐに退院させられること。胃ろうなどの手術をすると、どこの施設でも受け入れてくれない」「函館では国の政策どおり療養型が削減されると、今ある1100床が450床までに減らされる。
入院患者は、一体どうすればいいのか」「介護施設では医療療養型に比べ月3~5万円負担が増える。年金が減って税金など増える中で療養難民がもっと増える」などの不安と憤りの声が出されました。「函館と厚沢部では地域のニーズも異なる。各地域で、行政、医療・福祉関係者と市民が一緒になって地域に今、何が必要かを考えることが大事など、意見が出されました。

中川 翼 先生中川 翼先生

大城先生の報告
 1998年、一般病棟の約半分を療養型病棟に転換する計画を打ち出した当初、「定額制の診療報酬。限られたスタッフで従来の医療が可能か。獲得してきた技術を生かせない」などの不安の中、新たな職種の介護福祉士の参加で病棟作りが開始。介護度の高い患者さんが増加する中、スタッフは仮眠を取れない状態、患者さんの重症化の不安などに対応しながら業務改善に奮闘。一般病棟との連携、リハビリ科、薬局などの協力、栄養サポートチームなど他職種に助けられ、医療・介護の幅を広げてきた。患者さんの思いに沿った看取りなど、従来以上の医療、介護を実践。「稜北病院は今後、回復期リハビリテーション病棟を展開しますが、培ってきた技術は継続し、また道南全体として、急性期医療と在宅の間には療養病棟が不可欠。守り、発展させる運動に取り組んでいきたい」と話されました。

大城 忠 先生大城 忠先生

2007年4月 第277号

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2007年04月16日 |

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