冬期間でも7名確認 ホームレス実態調査
稜北病院職員も参加
函館地方社会保障推進協議会(略称 函館社保協)の路上生活者支援グループによるホームレス実態調査が、3月26日に行われました。実態調査は2003年12月から毎年冬期間に行われ、生活相談などの自立支援が行われています。
過去の調査活動では、全生連函館支部・建交労函館支部の努力により、住所のないホームレスに生活保護を適用対象にさせたり、就職支援なとの活動を行ってきています。また、体調不良を訴える方を稜北病院に受診・入院させ、入院中に生活保護を申請し、治療に専念できる環境を整える援助などを行ってきています。
テレビや新聞などで、「ワーキングプア」や「格差社会」が、日常的に使われるようになり、また、非正規雇用の労働者が増大しています。昨年12月の道南勤医協だよりに同封した「このままでいいのでしょうか」のアンケートハガキには、「会社が倒産して、仕事がない。土建業、建築業の仕事を増やして欲しい。主人は50歳になる。入る会社すべて倒産(リストラ3回、倒産3回)」など寄せられています。
ホームレス自立支援法が2002年に施行され、函館市では、生活保護の申請を受け付け、保護が急がれる場合は施設入所を行っていますが、自立に向けた就労支援はほとんどありません。JR函館駅では、2004年から夜間の警備が強化され、2時間おきの巡回になり、結果的にホームレスの締め出しになっています。駅に集まっていたホームレスが、市内の公園などに分散し、実態把握には困難を増しています。
相談窓口案内のチラシを置いて
実態調査は、15時と深夜0時の2回、市内の公園や駅待合室、フェリー待合室を対象に行われました。夕方の調査は、公園の遊具やトイレなど主に見回り、近所の方や公園の管理事務所、待合室の売店員や警備の方にホームレスの状況についての聞き取りです。
深夜は、夕方の聞き取り調査を基にした、目視による実数調査と自立支援の相談です。夕方の見回りでは、目視による確認はできなかったものの、「この時期にはいないが、夏は2~3人見かける」「この公園は、日中、暖房の入る休憩室がある。昨年の暮れまでは3~4人いたが、今年の1月頃は1人に減って今はいないようだ」「夜間になるとトイレは閉鎖するが、4月~10月は朝5時半から夜10まで開ける。この時間帯にトイレにいるようだ」「夏に遊具の中に入って、雨・風をしのいでいるようだ」などの情報が得られました。
深夜の見回り調査では、JR函館駅待合室やフェリー待合室、埠頭などにある廃車の利用、ビニールシートを利用して夜を過ごしているなど、7名の確認ができました。深夜の調査ということもあり、睡眠中であったため、本人との面談はできず、相談窓口案内のチラシを置いてきています。
昨日まで普通に生活していた人が
4年前からの調査に参加している建交労函館支部の河合さんは、「昨日まで普通に生活していた人が、会社の倒産やリストラで、次の仕事が見つからず、アパートの家賃が払えず追い出され、止むなくホームレスになる人が増えている。季節労働者の冬期失業時の生活保障になっていた国の冬期援助制度が、今回で廃止になった。今後は、季節労働者から冬期間のホームレスになるケースが増えるのでは」と、懸念しています。
今回の調査結果は、函館市と渡島支庁に報告し、支援対策の申し入れを行う予定です。今後の課題として、繁華街のビルの屋上、コインランドリー、24時間営業の漫画喫茶での調査や、夏季期間の調査の必要性が出されました。稜北病院、函館保健企画からは、職員など延べ8名の参加がありました。
