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力まず、楽しく、ウォーキング

医師 内山 清

はじめに
 なぜ続かないか、その多くはがんばりすぎか、理屈が先で義務的にはじめているからかもしれません。本来、歩くということは人間の本性として喜びであるはず。赤ちゃんが生まれて初めて、両足ですっくと立って歩き始めるとき、両親は手をたたいて大喜びし、子どもも満面の笑顔でそれに応えるでしょう。

年取って歩けなくなったり、病気のため動けなくなるまで人は歩き続けます。現代文明の進歩は便利な乗り物を次々と用意し、いつしか便利さの代償として人は歩くことを忘れてしまいました。おかげで現代では、メタボリック症候群に代表される「生活習慣病」が蔓延し、心臓病や脳卒中などの血管病が増えました。無論、食習慣の欧米化が第一の原因ではありますが、大半は『運動不足病』でもあるのです。

なぜ、ウォーキングがいいの?
 ウォーキングは、時間や場所にかかわらず、いつでもマイペースで実行できます。しかも強い衝撃がないので、膝や腰への負担が少なく、年令や体力に応じたペースでできるのが魅力です。血管を柔軟にしたり、血液中の中性脂肪やブドウ糖値を下げるなど、様々な生活習慣病の予防や治療に効果的です。

適度な運動負荷を骨にかけることにより、骨のカルシウム代謝を促し、骨粗しょう症の予防にもなります。足腰の筋肉を使うと、大脳が刺激され、老化やボケ防止に貢献します。自律神経を安定させ、ストレス解消にも役立ち、免疫機能や抵抗力を高めます。

ウォーキングは脂肪を燃やす効率の良い有酸素運動
 酸素をたくさんとりいれながら運動するのが有酸素運動です。脂肪を燃やすには、有酸素運動をすることにより、脂肪は脂肪酸として筋肉の中に運ばれ、そこで酸素と結びつくと、エネルギーを生むと共に、脂肪酸は水と二酸化炭素に分解されます。

さらに疲労物質の乳酸も同じように分解されて、疲れを感じずに長時間行えます。運動開始から脂肪が燃え始めるまでには少々時間がかかるので、少なくとも20分以上のウォーキングをしましょう。腰膝の悪い方は、水中歩行がおすすめです。

春本番、花の香りに包まれて、ウキウキ気分でウォーキング
 “冬眠”していた人も、さあ歩き始めましょう。いきなり1万歩などと気張らずに、まず今までより千歩多く歩くくらいの感覚で、無理なくいきましょう。徐々に慣れてくるといつの間にか歩き慣れて、結構楽に歩けるようになります。問題は長続きするためには楽しくなるかどうかでしょう。

意外と街中を歩くと新鮮な発見があったり、庭の草花などに感動するかもしれません。道南の豊かな自然にこころを洗われることもあるでしょう。目覚めのウォーキング、ショッピングウォーキング、忙しい方の昼休みウォーキング、たまにはちょっと足を伸ばして森林浴やトレッキング(軽登山)、名所めぐりもいいでしょう。

 歩くことの楽しさをからだで覚えるようになるとしめたもの。歩かないとうずうずしてきます。きっと今年は冬眠しないで、雪の中を歩いているかも。

2007年6月 第279号

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2007年06月09日 |

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