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骨粗鬆症に関する最近の話題

函館稜北病院整形外科科長 及能義広

 骨粗鬆症に関する知識は最近大きく進歩しています。今回は『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン(2006年版)』をもとに最近の予防、薬物治療等について解説します。

(1) 増加する骨粗鬆症患者と骨折発生数

 日本の骨粗鬆症有病率は、60歳代後半から非常に高く80歳代では女性のほぼ半数、男性の2~3割が骨粗鬆症に罹患していると推定されます。骨折の中で一番多いのが椎体(背骨および腰の骨)骨折で70歳代前半の25%、80歳以上の43%の人が骨折しているとの報告があります。

(2) 骨粗鬆症を疑う身体所見

 1.FOSTA(骨粗鬆症自己評価指数)=〔体重(kg)-年齢(歳)〕×0.2 が-4未満
 2.4cm以上の身長短縮
 3.亀背(背骨が大きく前に曲がって背中の部分が亀の甲羅のように曲がった状態)
 上記の所見が1つでもある方は、積極的に骨密度検査を行うことが推奨されます。

(3) 骨折を防ぐ栄養素
 
 骨折を起こしやすい危険因子として過度のアルコール摂取(1日あたりビールなら350mml缶3本以上、日本酒なら2合(360mml)以上)および現在の喫煙があげられています。また骨折予防にはカルシウム、ビタミンD、ビタミンKなどの栄養素と適切な量のタンパク質摂取も必要です。(摂取目標量は表1を参照ください。

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表1 摂取目標量

また参考としてカルシウム自己チェック表を載せますので是非ご自分でカルシウムが足りているかチェックして下さい)特にビタミンDは昔から骨粗鬆症の薬として長く使用されています。ビタミンD自体では骨密度が改善する度合いはわずかなのですが、内服を続けることにより転倒して骨折する危険性が減ることが明らかになってきました。

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参考 カルシウム自己チェック表

(4) 薬の使用は担当医とよく相談して

 骨密度を測定し、YAM(20~44歳の若年成人骨密度の平均値)の70%未満の方が薬物治療の対象となります。現在多くの種類の骨粗鬆症の薬が保険適応となっていますが、飲み方に注意が必要な薬や胃腸障害を起こしやすい薬、週1回の内服で有効な薬等ありますので担当医とよく相談して飲む薬を決めましょう。

2007年11月 第284号

投稿者: 道南勤医協 | 登録日: 2007年11月04日 |

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